句読点 2
いくら美しいと思われたところで。
そっくりそのまま、映すようになど。
書けるわけがありますまい。
通り過ぎて行く白鷺が、
可笑しそうに笑った。
大きく旋回して、欄干に舞い降りた。
書けるなんて。
思っていないよ。
けれども、なんとか。
見たままを書けば。
自分の中にだけは、
この景色を残せるのさ。
鳥である、
わたくしも。
含まれる?
もちろん。
しかしながら。
わたくしには似ている仲間が、
たくさんおりますから。
あなたさまには。
見分けがつきますまい。
わたくしとしては。
わたくし自身と分かって。
書いていただきたいものです。
それは無理だよ。
あくまでも。
ただの部外者さ。
それで。
分かっているような言葉を、
よくも並べてゆける。
なんにも。
分かっていやしないけれど。
おそらく、
きみの知らない事が。
見えたりすることもある。
まさか。
わたくしは、こちらに属している。
知らない事など、あるわけがない。
そうでも、
ないかもしれない。
小雨の中であっても。
降り出す前に、
浴びた日差しを。
きみは背負っている。
光って、白い。
それを。
知っているかい。
白鷺は、小さな声で笑った。
そのようなことは。
しかしながら、
それは。
何か、とても。
嬉しい気持ちがいたします。
白鷺は言うと。
ゆっくりと向きを変えた。
細長い足が欄干から離れれば。
宙はすかさず、受け止める。
たくさんの波紋が浮かぶ、
水面の上を。
緩やかな羽ばたきで渡って行く。