小説この家が滅ぶ日を、わたしは知っている。だか…N1521MM
あらすじ
この作品について
緩和ケア病棟の看護師・明日香は、ひとりの患者を看取った夜、気づけば知らない天井を見上げていた。戦国の世、まもなく滅びる小さな家の、軽んじられた若い奥女中の身体の中に。
――しかも彼女の中には、この家が百三十日後に攻め滅ぼされ、主も家族も、名もなき女たちも、ひとり残らず失われるという"未来"の記憶があった。
変えられる、と思った。けれど彼女には武もなく、策もなく、口にした予言は誰にも信じられず、むしろ災いを早めただけだった。歴史は、彼女ごときには変えられない。
ならば、せめて。権力も持たない明日香が選んだのは「変える」ことではなく「救う」こと。落城の日までに、救える者をひとりずつ選び、逃がし、そして救えない者の尊厳だけは守り、看取ること。
見捨てられた側室、裏切りに追い込まれた小姓、教科書に一行も載らなかった女たち――彼らに、明日香はもうひとつの結末を用意していく。
これは、天下を獲らない戦国の物語。変えられない歴史の裏側で、たったひとりにとっての奇跡を積み上げる、看取りと救済の三十話。全30話・完結(毎日更新)。
<あなたが最初に救うのは、誰ですか。>
全 30 話
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