小説アトカの空白の腕N5517MK
あらすじ
この作品について
両腕のない王子として生まれた少年は、祝福されることなく、ガラクタとして国境の森に捨てられた。
吐き捨てられた言葉を名として背負った少年、アトカ。
元冒険者夫婦に拾われ、アッシュフォード家の子として育った彼は、血ではなく愛情によって家族を得た。
優しい父と母。自慢の兄ルト。そして、いつか学園で再会し、自分の成長を見せるという大切な約束。
だが、アトカには普通の魔術が使えなかった。
杖も、詠唱も、術式計算も、彼の力を正しく導くことはできない。
両腕を持たずに生まれた彼の魔力は、外へ放たれる方向を見失い、従来の魔術の型から大きく外れていた。
そんなアトカを鍛え上げたのは、世界最高峰の魔女キルウェスタ。
彼女の苛烈な指導の中で、アトカは義手を自らの身体として受け入れ、空間そのものと同調する異質な魔術を身につけていく。
それは、世界でも数えるほどしか到達者のいない同調位階。
アトカの魔術は、彼だけの水と霧の魔術だった。
十歳になったアトカは、兄との約束を胸に、王立エルシオン学園へ入学する。
そこで彼は、普通では測れない者たちが集められた特等枠へ迎え入れられる。
泣くだけで人を壊しかねない治癒の少女。
魔術を喰らう飢えた少年。
記録に取り憑かれた天才。
触れるものを断絶させる孤独な少年。
三秒先に罠を置く静かな先輩。
欠けた者、壊れた者、異質な者たちと出会いながら、アトカは学園で少しずつ自分の居場所を作っていく。
これは、欠けた少年が、欠けたまま立ち上がる救いと人間賛歌の物語。
そして、怪物ではなく魔術師として、誰かの隣に立つ物語。
全 108 話
第1話から読む →話数一覧
第1話第2話第3話第4話第5話第6話第7話第8話第9話第10話第11話第12話第13話第14話第15話第16話第17話第18話第19話第20話第21話第22話第23話第24話第25話第26話第27話第28話第29話第30話第31話第32話第33話第34話第35話第36話第37話第38話第39話第40話第41話第42話第43話第44話第45話第46話第47話第48話第49話第50話第51話第52話第53話第54話第55話第56話第57話第58話第59話第60話第61話第62話第63話第64話第65話第66話第67話第68話第69話第70話第71話第72話第73話第74話第75話第76話第77話第78話第79話第80話第81話第82話第83話第84話第85話第86話第87話第88話第89話第90話第91話第92話第93話第94話第95話第96話第97話第98話第99話第100話第101話第102話第103話第104話第105話第106話第107話第108話