句読点 2
舟は橋
深く広い、
川の岸辺に。
佇むひとを。
向こう岸まで、
渡そうと。
舟一艘は橋になる。
離れがたい、
水面を離れ。
ひとつの橋になる。
飛び立つ舟を、
映そうと。
水面は息を潜めて、
流れを鎮める。
まるで。
降り立ち戻り、
架けるように。
赤い橋は、
影のみ届けて。
常緑の水面に、
分身を映す。
いしをかさねる
定まらないまま、
往復を繰り返す。
漂うばかりの、
輪郭は。
抱えなければ、
容易く消える。
僅かな揺れに、
消えて。
無くなる。
彷徨うのは。
ここで良いのかと、
迷うため。
いちど。
忙しなく、
動き続ける足を。
押さえつけて。
立ち止まり、
探り当てた形を。
ひとつずつ。
分厚くなるくらい、
積み上げて。
遠くを眺めるなら。
何か違うものが、
見えてきそうな、
気がする。